留学生奨学金制度の為に死ぬほど勉強しました
2011年12月20日 15時59分
学生時代に音楽を専門に勉強していました。卒業と同時に、先生から「留学してはどうか」と薦められましたが、私の家庭はそんなに裕福ではなかったので、音楽大学の学費だけでもとても大変でした。半分は奨学金を借りましたがその返済もあったので、留学する事は現実的にはとても無理でした。そこで、先生に「ある財団が後援している留学生奨学金制度がある」と紹介を受けました。いろいろ調べましたが、いろいろある留学生奨学金制度の中でも特に難しく、数少ない返還の義務のない物でした。その試験内容というのが、まず在学している大学の教授の推薦状が最低2通必要です。私は成績もそこそこで選抜された学生しか出演出来ない卒業演奏会に出演する事も決まっていましたので、こちらは問題ありませんでした。その次は、留学先の学校の試験です。私の場合、留学先はフランスだったのですが、先生の友人がフランスで教鞭を取っておられて推薦で入学させて頂く事が出来たのでこちらも問題はありませんでした。問題は住む場所です。1人暮らしは許されておらず、その財団と契約されている一般のご家庭へホームステイします。その財団の本部がアメリカにあるので、見るのも嫌になるほどの大量の書類を全て英語で書かなければなりません。1人で何とかしようと思いましたが、専門用語が出てくるとお手上げで、こちらは英文科の友人に手伝ってもらいました。後は面接です。フランスに留学する訳ですから、もちろん面接もフランス語です。先生がフランス語がペラペラだったので、レッスンから日常会話まですべてフランス語で過ごす事を半年ぐらいやりました。日常会話ぐらいは出来るだろうと思っていましたが、フランス人の話すフランス語はとても早くて全くダメでした。ゆっくり話すようにお願いしてやっと会話になりました。今思い返すと、準備期間を合わせると、今までで1番頑張った事ではなかったか思います。悩んだ事もあったのか、試験が終わった後には円形脱毛症が出来ていました。そして結果は合格でした。私の通っていた大学でこの財団の留学生奨学金制度の試験に合格したのは初めてだったそうです。「頑張って良かった。」と思っていた時に父が他界しました。母は「行ったらいいよ」と言ってくれ、先生方も「こんなチャンスはもう2度とないかも」と言っておられましたが、私は迷わず留学を取りやめました。音楽大学を卒業させてくれた両親です。父が亡くなったのに母だけ残して留学なんて、私には絶対に出来ませんでした。今、結婚し母と同居しています。今でも話題になりますが私は今でも「留学を取りやめた事は後悔していない」と言い切れます。
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